〈rayon〉とは養蜂の巣板のことだが、スーパーや商店の販売棚のこと。販売係長はどこに何があるかすべてを知りきっていなければならない。また入念に指先で掘ったり削ったりする彫刻家の指に喩えて、〈connaître sur le bout des doigts〉は、指先のように「知りきっており」、〈savoir au do...
中世時代、市場や祭りの広場で歯医者が、通行人に「すこしも痛くないよ」と言って客を得ていたが、麻酔もない時代に、実際に歯を抜いてもらう人の苦しみは相当のものだった。そこで16世紀に〈Arracheur de dents〉は「うそつき」の異名となったという。17世紀になって〈Mentir comme un arracheu...
〈leu〉はラテン語の〈lupus〉から来ており、11世紀に〈loup〉(オオカミ)となる。オオカミは移動するとき、「金魚の糞」のように1 匹の尾のうしろに次のオオカミがついて移動するので、〈A la queue leu leu〉は「一列に縦に並ぶ」こと。アメリカ大陸発見後、インディアンも侵入者から逃れるとき、「縦1列...
〈Larmes de crocodile〉の語源は16世紀のギリシャ語とラテン語から来ており、古代エジプトのナイル河でワニが苦しそうな呻き声を放ち、それを哀れに思い近づいた人をガボっと呑み込んでしまったという伝説から、〈Larmes de crocodile〉「ワニの涙」とは、「そら涙」で同情を買ってだますこと。...
戦国時代に武田信玄が塩不足で困窮していたとき、敵である上杉謙信が武田信玄に塩を送って助けたという故事があるように、〈Apporter de l'eau au moulin de quelqu'un〉「相手の水車に水を送ってやる」は、ライバルの仕事が有利になるようにすること。もちろん〈Apporter de l'eau ...
〈Carte〉の語源はラテン語の〈charta〉から来ており、文献によると1541 年、ある枢機卿の任務を記した紙が白紙〈carte blanche〉だったので「すべて自分の意志に任された」ととったという。17世紀には〈Donner carte blanche〉とは「すべてを任せる」を意味するようになった。今も意味は変...