〈Beurre〉(バター)と〈Oignon〉(玉ねぎ)は古代から食材として日常生活に不可欠なもので、ことわざ、表現にひんぱんに使われる。〈C’est pas mon beurre〉(私には関係ない)は、〈C’est pas mes oignons〉と同義句。〈Faire son beurre〉(うまく金を儲ける)。〈C’est du beurre〉(これは楽な仕事だ)。〈Mettre du beurre dans les épinards〉(改善する)。〈Occupe-toi de tes oignons〉(自分のことだけにかまけろ)。19世紀末に生まれたことわざに〈Vouloir le beurre et l’argent du beurre〉(バターもバターの売上金もすべて欲しい、というエゴイストを皮肉ったことわざがある。
*〈Occupe-toi de tes oignons〉の由来は、19世紀末、女性も畑仕事をするようになり、おもに玉ねぎの栽培が主婦の仕事になり、市場で売るようになった。そこで女性が余計なことに口や手を出すと、〈Occupe-toi de tes oignons〉(余計なお世話だ)と言われた。