BLOG : 小沢君江通信

〈Mettre la clef sous la porte〉(閉業する)148

2年以来毎週末、政権に不満があると街を「黄色いベスト(ジレ・ジョーヌ)」を羽織ってデモを繰り返す大衆の抗議運動のおかげで、店頭の破壊だけでなく観光客も来なくなっているカフェのテラスやブティックも〈Il y a de plus en plus de patrons qui mettent la clef sous la...

〈Il a trente balais〉(彼は 30歳)147

日本では60歳は12支を一巡するから還暦、70は古希、喜寿(70)、傘寿(80)、米寿(88)、卒寿(90)、白寿(99)、百寿(100)、茶寿(108)…珍寿(112以上)と、各年齢にめでたい漢字が使われている。 フランスでは年齢にそれほどの意味を与えずに、もっと大雑把に〈Il a cinquante bala...

Fumer une sèche / une clope(モクを一服する)145

〈Fumer une cigarette)(タバコを吸う)はあまりにもありきたりな表現。フランスで、タバコを〈une sèche〉と呼ぶようになったのは、19世紀半ばのことだが、その後、それに代わったのが一本ずつ指で煙草を巻紙に巻いて端を唾で湿らせて巻く〈une clope〉(手巻き煙草)という言葉が使われるようになっ...

〈 Vaches maigres〉(凶作)142

〈 Vaches grasses〉(豊作)に対し2019年夏の最高45度の酷暑で田園は干上がり家畜同様、野菜類も大被害を受け、まさに〈Vaches maigres〉(凶作)年。語源は、旧約聖書の創世記に、ファラオンの夢に7頭の肥えた牛〈 Vaches grasses〉と、7頭のやせ細った牛〈Vaches maigres...

〈 Le temps des cerises〉ル・トン・デ・スリーズ(サクランボの実る頃)139

1868年ジャン=バティスト・クレマンが作詞、アントワーヌ・ルナールが作曲し、元々はロマンスを歌った〈Le temps des cerises〉。 1871年3月〜6月、パリを血で覆ったパリ・コミューンが起きた。市民は血の色を6月のサクランボに例え、自由を求める歌、パリを唄う国民歌として唄い続ける。 サクラ...