アタル新内閣、サプライズはサルコジ派ダチ元法相の起用。

 アタル新内閣の顔ぶれが1月11日晩、発表された。内務、経済、司法、軍事、農業、環境、高等教育相は留任。外相はコロナ氏から、セジュルネ氏に交代。今朝、初の閣僚会議が行われる。 アタル首相はエコロジー・エネルギー計画担当相を兼任。いっぽう、アタル氏が務めた教育はスポーツ・五輪省に組み込まれウデラ=カステラ大臣が務めるが、パリ五輪の年に教育を兼任することに教員労組からは「パート」大臣、教育を軽んじている、との不満の声があがっている。  最大のサプライズはサルコジ政権で法務相を務めたラシダ・ダチ氏の文化相就任。これを受け、ダチ氏が20年近く在籍してきた保守党LR(共和党)は即座にダチ氏を除名した。抜擢にあたってはマクロン大統領がダチ氏と直接交渉にあたったと報じられているが、同氏は検察当局から収賄などの疑いで捜査対象となっていることが問題視されている。ヴォートラン労働相とともに、右派LRからの起用となった。  Covid-19のなか保健相として一躍前線に出、その後ボルヌ内閣で報道官を務めたオリヴィエ・ヴェラン氏、年金改革で矢面に立たされた労働相オリヴィエ・デュソプト氏、12月与党でも意見が割れた移民法の問題を指摘したクレマン・ボーヌ交通相、ドパルデューの性暴力問題で同氏を擁護する大統領に批判的だったリマ・アブドゥル=マラク文化相らが内閣を去ることになった。 【ガブリエル・アタル内閣】 経済・財務・産業及びデジタル主権大臣:ブリュノ・ル・メール内務・海外領土大臣:ジェラルド・ダルマナン労働・保健・連帯大臣:カトリーヌ・ヴォートラン国民教育・若者・スポーツ・オリンピック競技大会・パラリンピック競技大会大臣:アメリ・ウデア=カステラ農業・食料主権大臣:マルク・フェノ文化大臣:ラシダ・ダチ軍事大臣:セバスチャン・ルコルニュ法務大臣:エリック・デュポン=モレティ欧州・外務大臣:ステファヌ・セジュルネエコロジー移行・地域結束大臣:クリストフ・ベシュ高等教育・研究大臣:シルヴィー・ルタイヨ 担当大臣民主主義再生担当大臣、政府報道官:プリスカ・テヴノ国会関係担当大臣:マリ・ルベック女男平等・差別対策担当大臣:オーロール・ベルジェ