フランス人は性別・年令にかかわらず甘いものがだ~い好き。ダイエット中で甘いものを控えている人はいても、甘いものが苦手というフランス人にはいまだかつて会ったことがない。コーヒーにはダイエット甘味料を使っているのに、ケーキはしっかり食べたりする。これがフランス人流の気の使い方なのかもしれない。 食欲の秋なのでダイエットの話はまあさておき、今回はお菓子の特集。中でも、ルリジュ−ズやアマンディーヌ、パルミエといった、どこのパン屋さんにも売っているようなふだんのお菓子たちを紹介したい。 フランスのパン屋さんboulangerieは、ほとんどがお菓子屋さんpâtisserieを兼ねていて、 “Boulangerie-Pâtisserie” という看板をかかげている。その数ときたら日本のコンビニくらいの頻度で点在しているのです。ショーケースにならぶ顔ぶれは、ネーミングや形もユニークで愛嬌たっぷり。パンに重点を置いている店ほどお菓子は庶民的で、その形もいびつだったりする。そんな “ふつうのお菓子たち” 、といっても、歴史に名を残す偉大な職人たちが知恵をふりしぼって創り上げたものだし、長いあいだフランス人に愛されてきたお菓子たちばかり…。 ランチのデザートに、りんごのタルトを買うマダム。パンのおつかいにきたおだちんに、チョコレート味のエクレアを買ってうれしそうな男の子。それぞれに大事そうにお菓子を抱えて店を出て行く。(山) 焼き菓子などは袋に入れてくれる。 みごとなピラミッド包み。 ふたのない箱に入れて包んだりもする。 構成・文・写真:山本ゆりこ
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