Restaurant Kozo: レストランは”劇場” 、料理はお客さまの名脇役。

牧田幸三さん(41歳)

 「フランス料理のレストランって、”劇場”なんです」と話すのは、今年9月、パリ9区にRestaurant Kozoをオープンした牧田幸三さん。在仏13年目にして念願のオーナーシェフとなり、目まぐるしくも刺激的な日々を送っている。

 鳥取県に生まれ、高校卒業後、一度は地元の大手自動車工場に就職した。けれど、「喫茶店をやりたい」という夢を抱き、大阪の辻調理師専門学校へ。まず大きなホテルでフランス料理を学んだのち、イタリアンレストランに勤めるが、「やっぱり物足りない」と、あらためてフランス料理の道を選んだ。東京のホテル勤務で渡仏資金を貯め、本場へ旅立ったのは29歳のとき。

 「毎日必死で、先を考える余裕はなかった」と振り返るものの、すぐにブレスの3つ星George Blancで研修、翌年にはパリの2つ星Michel Rostangで働きはじめる。2年半後、ひと通り技術を身につけたのち、上司からの推薦で入ることができたランスのLes Crayèresでは、「仕事はもちろん、人柄もすばらしい」MOF (仏最優秀職人)シェフ、フィリップ・ミル氏の元で経験を重ねた。

 現在、Restaurant Kozoでは、牧田さんが一人きりでゲストを迎えている。前菜からメイン、そしてデザートまで調理する一方、ワインを注ぎ、パンのサーブも自らこなす。テーブルで見せる笑顔とオープンキッチン越しの真剣な表情を自由に行き来する様子は、まさに華麗なひとり舞台だ。「でも、僕の料理は、あくまでも脇役。主役のお客さまに、楽しい時間を過ごしてもらえたら」 。

 ”Kozo劇場”の幕は、まだ上がったばかり。一緒にお店で働いてくれるすてきな仲間との出会いを探しつつ、牧田さんの挑戦は続いていく。(裕)

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Restaurant Kozo

Adresse : 48 rue Saint-Georges, 75009 Paris
TEL : 01.4878.4609
アクセス : M° Saint-Georges
URL : www.restaurantkozo.fr
日・月休