■■ BLOG : 小沢君江通信 > フランス語の表現

Être une bonne poire(お人好し)84

19世紀の風刺画家はよくルイ-フィリップ王の似顔絵をいびつにしたナシで表したという。〈Une poire molle柔らかいナシ〉は「優柔不断」、〈Une bonne poireうまいナシ〉は「簡単に人に利用されるお人好 […]

Faire la pluie et le beau temps(全権をもつ)83

〈Faire la pluie et le beau temps〉という表現は18世紀から使われるようになり、語源はギリシャ神話から来ており、天候まで左右できる力をもつ指導者を指す。またパリの守護聖女ジュヌヴィエーヴ(4 […]

Jouer des coudes(ひじで人を押しのける)82

〈Lever le coude〉は(ひじを上げる)だけでなく「泥酔する」になり、〈Jouer des coudes〉は「人を押しのける」意味。〈coude à coude〉はひじをつけてだが、ストなどで「団結して」となり […]

C’est là que le bât(le)blesse(それが彼の弱点だ)81

〈bât〉の語源はラテン語の〈bastum〉でロバや馬の背に付ける「荷鞍」のこと。うまく取り付けてなかったり、動物の体に合ってなかったりすると背中が傷むことから、〈C’est là que le bât(le […]

Faire un four(劇場に閑古鳥)80

17世紀にモリエール劇団が活躍したころ、客の入りが悪いとき切符売りは〈Le théâtre a fait un four〉(入りが悪い〉といったという。あまりにも観客が少ないので公演を取り止め、照明も消し、火の消えたオー […]

Ne pas être dans son assiette(調子が良くない)79

この場合の〈assiette〉は食べ物を入れる皿ではなく、動詞の〈asseoir 座る〉から来ており、16世紀頃から〈Le cavalier a une bonne assiette〉「騎士は乗馬の体幹がいい」というふう […]

Les carottes sont cuites(お手上げ状態)78

17世紀に貧乏人が食べていたのは〈carottes人参〉くらいしかなかった。俗語で〈Faire des carottes〉は類音語の〈crottes 糞〉を〈carottes〉にもじり、〈Faire des crotte […]

Boucler la boucle(新規まき直し)77

〈boucler〉は「(バックやバックル)を締める」で〈boucle〉は「バックル、輪」のこと。〈Boucler la boucle〉は「一周の出発点に戻る」ことで、「新規にやり直す」こと。日本語でいう「新規蒔き直し」は […]

Donner sa langue au chat(さじを投げる)76

17世紀の作家セヴィニエ夫人の時代は「さじを投げる」ことを〈Jeter sa langue au chien〉(犬に舌を投げる) といったのだが、どうして犬ではなくネコになったのかというと、ジョルジュ・サンドが〈Mett […]

Ne pas avoir sa langue dans sa poche(口下手でない、おしゃべりな人)75

この表現は19世紀初め頃から使われている。「ポッケに舌を仕舞い込んだように話さないのではなく」、どんなことにでも口をはさみ、口達者、むしろおしゃべりしすぎる人のこと。〈Il n’a pas sa langue […]

L’argent n’a pas d’odeur(金は無臭)74

小説や映画に出てきそうな文句だが、パリの公衆トイレの歴史から入っていくほかない。今はモダンなデザインの無料トイレが広場にあるけれど、その前のカタツムリ型の男性対象のヴェスパジエンヌは2010年10月まで存在していた。紀元 […]

Casser sa pipe(死ぬ)73

この表現の由来は17世紀にのぼり、ナポレオン戦争中に負傷兵を手術しようにも麻酔もできず、軍医は負傷兵に素焼のパイプをくわえさせたが、あまりの痛さでパイプが落ち破損したという逸話から来ているという。