映画

第72回カンヌ映画祭だより④ 初!ミニ託児所と、今年のカンヌ特製バッグ

 カンヌ映画祭で今年初めて登場したもの、それはミニ託児場です。その名も「Ballon Rouge」。1956年の短編パルムドールを受賞した、アルベール・ラモリス監督の『赤い風船』にちなんでいます。国や自治体がブースを出す […]

ロンジオーネの演技に惹きつけられる。 『Une part d’ombre/影の部分』

 ベルギーに贔屓(ひいき)にしている俳優がいる。イケメンでもなんでもない中年男優のファブリツィオ・ロンジオーネ。ダルデンヌ兄弟作品の常連なので顔を見れば、あっ彼のことかと分かる人もいるかもしれない。彼が主演する『Une […]

第72回カンヌ映画祭だより③ “聖なる怪物”アラン・ドロンの名誉パルムドール受賞

 連日雨が降り、寒い日々が続きます。朝、ネットで気温を見たら、パリよりもカンヌの方が低くて驚きました。さて、5月19日の日曜日、カンヌは“アラン・ドロンの日”でした。彼のキャリアの功績を讃える “名誉パルムドール” が授 […]

第72回カンヌ映画祭だより② 東映と三池監督はアウトローの味方です。

5月17日、監督週間『初恋』の公式上映。ベッキーの怪演もお見事。   昨年のカンヌは是枝裕和監督の『万引き家族』が最高賞のパルムドールを獲得、つまり日本が頂点に立ちました。しかし、今年は公式招待作品の中に邦画が一本も選ば […]

第72回カンヌ映画祭だより①

  第72回となるカンヌ映画祭が幕開けました。今回も昨年に引き続き、期間中、何度か現地のミニレポートをお届けできたらと思います。 カンヌと言えば、スターが着飾って歩くレッドカーペットの印象が強いでしょうか。そのため「毎年 […]

『Dieu existe, son nom est Petrunya』 知性のおかげで、罠にはまらない。

 公現祭の日、東方正教会の国々では、司祭が川に投げ込む十字架を拾う者に一年の幸せが約束されるという。2014年、マケドニアの町シュティプでは、この女人禁制の行事で女性が十字架を拾い、騒動に発展した。本作は、この実際の事件 […]

『カメラを止めるな!』日本の社会と映画界の〈現象〉。

『カメラを止めるな!』  4月24日にフランスでもついに一般公開されることになった『カメラを止めるな!』は昨年の日本映画界を席巻し、一つの社会現象となった。製作費3百万円という超低予算映画が最終的に31億2千万円の興行収 […]

『L’Héritage des 500000/五十万人の遺産』(1963)律儀なミフネが愛おしい。

 「世界のミフネ」は生涯に一本だけ映画を撮った。しかし、周囲に気を遣い過ぎる性格ゆえ「監督には不向き」が定説だ。三船敏郎の唯一の監督作が、製作から半世紀を経てフランスで初公開される。この機会に、悪評は無視して、積極的に楽 […]

「ヌーヴェル・ヴァーグの祖母」アニエス・ヴァルダ、90歳で逝去。

「ヌーヴェル・ヴァーグの祖母」と呼ばれた映画監督のアニエス・ヴァルダが、3月28日から29日にかけての夜に、90歳で亡くなった。死因は癌と公表されたが、先月のベルリン映画祭では新作『Varda par Agnès』を発表 […]

夭逝の天才デザイナー、光と影。 『McQueen』

 例によって、あえて予備知識なしで観た『McQueen / マックイーン:モードの反逆児』に、またまたのめり込んだ。  ロンドンの下町、労働者階級のマックイーン家に末っ子として生まれたリー君は、小太りで憎めないタイプの男 […]

2019年、セザール賞。

 2月23日、フランスの映画賞「セザール賞」で、グザヴィエ・ルグラン監督の長編処女作『Jusqu’à la garde/ジュリアン』が最優秀作品賞、女優賞(レア・ドリュッケール)、脚本賞、編集賞の4賞を獲得し […]

『Grâce à Dieu』泣きたい男、解放される言葉。

 1980〜90年代にかけ、リヨンの神父が少年たちに性暴力を働いた「プレナ事件」。加害者はすでに起訴されているが、裁判が行われるのはまだ先の予定だ。人気監督のフランソワ・オゾンは、まだ裁判の決着を見ていぬデリケートな題材 […]