A la biche au bois:狩猟解禁。秋の味覚、ジビエを満喫しよう。

La Grouse d’Ecosseスコットランド産ライチョウ

 八百屋にはセップ茸が輝かしく姿を見せている。狩猟も解禁され、ジビエが食べられる季節になった。

 バスティーユにほど近いこの店は、ジビエで名を知られている老舗。予約なしでは門前払いを食うことになるので要注意だ。狩猟解禁で真っ先にメニューに現れるのが、鹿(cerf)とライチョウ(grouse)。鹿のプルーン煮込みはホウロウ鍋でサーブされる。鹿肉特有のクセは一切なく、口中でとろけてゆく。付け合わせのジャガイモのピュレもまたコクがあり、肉を完食した後も、ソースを絡めてどこまでも食べ続けてしまう。

鹿のプルーン煮

 スコットランド産ライチョウは、野生ならではの身の締まりでありながら、完璧な焼き加減ゆえに柔らかい。初めて食べたライチョウの独特の強い風味に衝撃を受けたが、叔父が狩猟をするという友人は、その強烈な味こそが醍醐味なのだと舌鼓を打っていた。ジビエによく合わせる、赤ワインがベースのソース«Grand-Veneur»はスグリなどベリー系果実のもたらすほのかな甘酸っぱさと透明感、そしてとろみが絶妙で思わずパンに手が伸びてしまう。

 前菜の多くは6〜8€、メインは20€前後と良心的だ。前菜+メインに加え、チーズもデザートも取りたいなら33.9€のセットがある(一部追加料金あり)。店内がジビエ一色に染まる中で、隣のテーブルでは常連客が4人全員« Tournedos Landais » を食べている。牛ヒレ肉のフォアグラのせに旬のセップ茸が添えられていて、なんとも豪華でそそられる。

 定番料理では鶏の赤ワイン煮込み«Coq au vin »が店の名物らしく、こちらも気になるところ。もうじき、キジ(faisan)、モリバト(palombe)、ヤマウズラ(perdreau)、ノロシカ(chevreuil)、そして11月には野ウサギ(lièvre)が登場するというから、しばらく通ってしまいそう。(み)


A la biche au bois

Adresse : 45 av. Ledru-Rollin, 75012 Paris
TEL : 01.4343.3438
アクセス : M° Gare de Lyon / Quai de la Rapée
要予約 火~金 12h-14h30/19h-22h45 (月土夜のみ)、日休