目にも鮮やかな寿司を「会席」で堪能する。

Bento Nigiri-zushi 左上が〈ピカピカ〉。
Bento Nigiri-zushi 左上が〈ピカピカ〉。

Maison Kaiseki のご主人、竹内寿幸氏はおそらくフランスで一番有名な寿司職人に違いない。パリで和食がブームになり始めた1999年に店をオープンし、自身のウェブサイトでも活躍。その後、たびたびマスコミにも登場し、その鮮やかな包丁さばきと、フランス語でのインタビューでも、歯に衣を着せない堂々とした話しぶりで注目をあびている人物だ。

ここでまず味わいたいのは、Maison Kaiseki ならではの、目にも鮮やかな寿司。大皿に盛りつけた刺身、野菜、寿司のassiette création は、昼なら40€、夜なら70€のコースで味わえる。特に、この盛り合わせに必ず入ってくる竹内氏の代表作のひとつである、〈ピカピカ〉と名付けられた巻き寿司は、我々、日本人が持っている〈寿司〉という概念が根底から覆されてしまう、パワーとオリジナリティあふれる一品。フランボワーズの濃いピンクと、マンゴーのオレンジ色の彩りが美しい。ネギトロ巻きにフルーツをプラスと聞いて、果たしておいしいのかという疑問が頭に浮かぶが、口に入れた途端、口の中いっぱいに広がる新鮮さが圧巻! 味わってみて納得の、フランス料理に通じるおいしさがある。〈ドンドン〉は、フランボワーズとアボカドの組み合わせで、ピンクと浅葱色が美しい一品だ。これらは単品(8€)でも頼むことができるので、味わってみるしかない。

竹内さんに独創性のある自身の料理をどのように捉えているかと問うと、意外にも「僕の料理はクラシックです」という返事が返ってきた。それもそのはず、竹内さんの料理には厳選した素材を使い、生まれ育った故郷、愛媛の食材をわざわざ取り寄せているという徹底ぶりで、材料費がとても高くつくのが難という。もちろん、新鮮さや有機栽培、無農薬野菜にもこだわっているので、なんとも贅沢な料理なのだ。贅沢といえば、Kaiseki での究極は170€のOmakase。予算さえ許すならば、一番のおすすめはコレ。

とはいえ、昼のBentoメニュー(日替り弁当17€/にぎり寿司弁当20€ など)なら、手軽に試すことも可能なのが嬉しい。奥様のエリザベットさんと共著で、昨今話題の「bento」のレシピ本の著書がある竹内氏だけに、美しい色合いのbentoが堪能できる。にぎり寿司弁当をチョイスすれば、前述の〈ピカピカ〉も試せるので一石二鳥だ。

Kaiseki では、新鮮そのものの素材を駆使した寿司や弁当のインパクトが強いので、見逃されがちだが、必ず味わいたいのが、自家製パティスリー。竹内さんは、日本料理を志す前に、フランス料理のキュイジニエとパティシエを経験しており、抹茶や白みそ風味のマドレーヌ(3€)には定評がある。食後のデザートおよびサロンドテで試せる他、お持ち帰り用の詰め合わせ(15€)もあり、気軽に入手できる。

 オープンキッチンの広々した明るい店内に大きなテーブルが3つ。豪快に、繊細な和食を楽しむのにとっておきのアドレスです。(里)

 

 

夏期はテラスで食事もできる。

夏期はテラスで食事もできる。
広々としたオープンキッチンで竹内氏の手さばきを拝見。

広々としたオープンキッチンで竹内氏の手さばきを拝見。
本日のマドレーヌは白みそ風味。柏餅のみそあんを思い出す。

本日のマドレーヌは白みそ風味。柏餅のみそあんを思い出す。
入り口正面左手は、サロンドテ併設。

入り口正面左手は、サロンドテ併設。
エピスリーではこだわりの調味料や茶、米など手に入る。

エピスリーではこだわりの調味料や茶、米など手に入る。
贅沢なゆず生搾り(13cl 20€ )他、ゆずみそ、ゆずこしょうなど柚子商品充実。

贅沢なゆず生搾り(13cl 20€ )他、ゆずみそ、ゆずこしょうなど柚子商品充実。

Maison Kaiseki 会席

Adresse : 7 rue André Lefebvre, 75015 paris , France
TEL : 01.4554.4860
URL : http://www.kaiseki.com
火〜土 12h-14h / 19h-22h 日月休 サロンドテ11h-15h/18h-23h30