メリエスから3Dまで、機械としての映画。

De Méliès à la 3D :  La Machine Cinéma

影絵のように美しいリュミエール兄弟のフィルム。

影絵のように美しいリュミエール兄弟のフィルム。

映画は 「芸術」、だけではない。「メリエスから3Dまで」展は、映画が「科学技術」の申し子であることも教えてくれる。1936年創設のシネマテーク。開館以来、フィルムを中心に関連資料を収集してきたのはよく知られる通り。だが、カメラなどの映像機器も4200台所蔵し、世界最大級のコレクションを誇ることはあまり知られていない。今回はお宝を蔵出しする形で企画が実現した。

展示はジョルジュ・メリエスが初めて手にしたカメラから幕開ける。彼はリュミエール兄弟に世界初の複合映写機シネマトグラフを売ってもらえず、ロンドンまで行って買った十字歯車(ゼネバ機構)映写機をカメラに改造したという。

メインの部屋ではゴダールの『軽蔑』が映写中。35mm映写機のカタカタ音は妙に落ち着くが、若いデジタル世代には耳慣れぬ音か。会場は約250のカメラが一斉に鎮座。とかく古いカメラは骨董品のような美しさ。会場の一角をキリンのように陣取るのは、カメラクレーンLouma。高所や狭い場所でもスムーズなカメラ移動を可能にし、ポランスキーの『Le Locataire』からスコセッシの『ヒューゴの不思議な発明』まで様々な作品で活躍した。

展示の最後には上下左右360度動かし視聴するパノラマ短編映画「Kinoscope」の体験スペースも。スマートフォン内蔵の箱をのぞくと、映画史をモチーフとしたアニメが鑑賞できる。試みは楽しいがこちらは技術先行で、映画の豊かさにはまだ追いついていないようだ。これからの発展に期待しつつ、親としては「技術の進歩がそのまま映画芸術の進歩ではない」と教えてあげてもよさそう。なお本作はYoutubeでも公開中だ。「Kinoscope」で検索し、鑑賞して下さい。(瑞)

「無声映画の黄金時代」。

「無声映画の黄金時代」。

De Méliès à la 3D :   La Machine Cinéma
2017年1月29日まで開催。

展示の説明は親切でないので、シネマテーク
サイト上のカメラカタログを見るのもよい。
www.cinematheque.fr/fr/catalogues/appareils/
12h−19h (木曜は21hまで)、火休。
12/17-1/3は10hから。
11€/8,50€/5,50€ (18歳未満)


Cinémathèque Française

Adresse : 51 rue de Bercy  , 75012 Paris
アクセス : M° Bercy 徒歩7分