右派公認候補は、やっぱりフィヨン元首相。

*11月28日付Le Figaro紙 「目指すはエリゼ宮」

*11月28日付Le Figaro紙 「目指すはエリゼ宮」

 11月20日、初めて一般も参加できる右派予備選第1回投票に430万人!27日の決選に450万人! が各回2ユーロ払って参加した。 1回選は元首相フィヨン候補が44.1%、やはり首相経験があり現在ボルドー市長のジュペが28.6%、サルコジ前大統領20.6%。決選でフィヨン67%、ジュペ33%と、1回選で落ちたサルコジやルメール、超保守派ポワソンらの票が、キリスト教伝統的社会の再生を目指して結集し、フィヨンを選んだ。

 この1カ月間、7人の候補者が凄絶な足の引っ張り合いの選挙運動を続け、誰もがサルコジ前大統領とジュペ元首相が決選に残ると思っていた。それがなんとサルコジ前大統領の下で5年間辛抱強く首相を務めたフィヨンがサルコジを押しのけて、うまくいけば来春5月には保守大統領になれる可能性が出てきた。サルコジ(61)もジュペ(71)も40年の政治生命を閉じることになる。サルコジはトランプ旋風にあやかり、「ガリア人の子孫フランス人のアイデンティティ」を謳ったから、第1回投票者の約15%は、左派・中道のアンチサルコジ層が、サルコジ回避の投票をしたとみられている。

 フィヨンの公約は公務員50万削減、週労35時間を廃止し48時間まで認め、企業減税、TVA引上げなどサッチャー式リベラリズムの路線を引く。ジュペとの争点になった同性婚や中絶、同性夫婦の養子縁組に否定的、プーチンと仲がよく、がむしゃらな面を見せず保守伝統的政治を任せられる政治家だ。

 一方「幸福なアイデンティティ」を掲げたアラン・ジュペは1995年から2年間、シラク政権で首相を務めた。シラク=パリ市長時代に経済担当助役を12年務めたが04年、架空雇用疑惑に関与、同時期にパリ市の住宅に息子を住まわせた疑いで14カ月の執行猶予付禁固刑、1年間被選挙権を剥奪され、カナダに移住し大学で講師を務めた。95〜04年、06年からボルドー市長。11年に国防相、12年外相。被告歴もありながらシラクに認められ、長い政治家歴を持つ。

 フィヨンは敬虔なキリスト教徒で家庭を尊び、フランスの価値を、威厳を高める姿勢だ。国民戦線FNのマリーヌ・ルペンの路線とかち合うのではと見る向きもいるが、フィヨンを支持するのは、ブルジョワ及び中層以上の人たちであり、TVAが2%も上がれば、生活がもっと厳しくなる下層庶民はますますルペン側につき社会が二分される。

 オランド大統領は何やってんの? 続投しないなら彼も引退するつもり?(君)