ル ・  アーヴル へ行こう。

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セーヌ河口の町ル・アーヴルは、マルセイユに次ぐフランス第2の商業港です。

1517年にフランソワ1世によって築かれた湊は、来年が開港500周年。パリからの鉄道が開通した19世紀半ばから商業港として急速に繁栄した。大西洋航路の発着港としても知られ、1907年に永井荷風がニューヨークから着いたのはこの港です。同時にリゾート地サン・タドレス海岸も人気の場所だった。モネがブーダンと会い、絵画への道を歩み始めたのもこの街。後にここの港で描いた『印象・日の出』が、印象派という名のもとになった。

ところが第2次世界大戦末期の空襲で、この港町の8割が完全に破壊され焦土と化してしまう。
現在の、格子状に区画された街路に規格化されたコンクリートの建物が整然と並ぶル・アーヴルの街は、戦後、建築家オーギュスト・ペレのプランによって再建されたもの。中世の町並みが残る他のフランスの町とはまるで違う趣です。

この再建された街が2005年にユネスコの世界文化遺産に登録されたのをきっかけに、改めて街の整備が進められている、再建部分の修復や倉庫街の再生とともに、新しい施設が造られ、ル・アーヴルは今、活気に満ちています。(稲)

取材・構成・文:稲葉宏爾
Texte et Photos / Koji INABA

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