低めの温度でゆっくり焼き上げた子羊肉、その柔らかさは格別だ。

plat 前号のレストランコーナーで紹介した「Bøti」で大いに気に入った、オーブンを使って低温で時間をかけて焼いた子羊肉料理、日曜に友人たちが来ることになったので、勇気を出して挑戦してみた。
1キロ半の子羊のもも肉を買ってきた。まずマリナードを用意する。もも肉がおさまる大きさのオーブン皿などに、バルサミコ酢とオリーブ油、好みのハーブを加えるのだが、ぼくは、タイム、セージ、ローズマリー、それに八角を入れ、コショウもたっぷり挽き入れた。肉をオーブン皿に置き、刷毛でマリナードを塗りつける。1時間ほど置いておくのだが、途中で1、2回ひっくり返したい。もも肉を取り出し、表面のハーブやマリナードをぬぐいとる。大きめのココット鍋にオリーブ油をとり、それが熱くなったらもも肉を加え、ひっくり返しつつ、まんべんなくきれいな焼き色をつけていく。このへんでオーブンの目盛りを120度に合わせて点火するといい。
残っているマリナードに水を大さじ4、5杯ほど差してハーブごと混ぜ合わせたものをココットに加える。今が旬の新ニンニクも玉からほぐして皮つきのまま入れる。ふたをして熱くなっているオーブンに入れ、2時間半から3時間焼いていく。焼き上がる30分前になったら、一度オーブンから出し、肉全体に塩とコショウを振りかけ、またふたをして焼き続ける。
焼き上がったもも肉全体をアルミホイルで包んでまな板の上にのせておく。ココットに残っているニンニクを取り出し、煮汁をこして少し煮詰めるといいだろう。塩味を調えてからニンニクを戻す。
もも肉を適当な大きさに切り分けて皿に盛りつけ、炒めたジャガイモ、ゆでたサヤインゲンや新ニンジン、それに中身がとろけるようなニンニクも添える。子羊肉は上出来で、その柔らかなおいしさに友人たちから拍手をもらった!ワインはロワール産の赤、シノンだった。(真)

【 5、6人分 】
1.5キロの子羊のもも肉、新ニンニク1玉、オリーブ油、塩、コショウ
マリナード:バルサミコ酢大さじ4杯、オリーブ油大さじ4杯、タイム適量、セージ適量、ローズマリー適量、八角1個、コショウ


Planche à découper la viande
cui01 ローストした鶏や肉の塊を切り分けると、おいしい肉汁がどうしてもにじみ出てくる。焼き汁が肉の芯までまわるように、鶏や肉の塊をまずアルミホイルに包んで10分ほど置いておくことが大切だ。ふつうのまな板の上で切ると、その肉汁がまな板からこぼれてもったいない。そんなときはこの肉切り分け専用まな板が大活躍する。肉を切ると、縁にある溝に沿って肉汁が流れていき、隅の小さな穴にたまるようになっている。その穴がいっぱいになったらソースに加えましょう。

Ratte du Touquet
cui02 パ・ド・カレー県で作られているクロワッサンのような形をした小さめのジャガイモ、ラット・デュ・トゥケが出回っている。身が締まっていて火を通してもくずれないので、蒸すのもいい。おいしく栄養豊富な薄い皮をむいてはいけません。ジャガイモ同士、流し水の下でこすり合わせるだけだ。今回のレシピにはフライパンで炒めたものを付け合わせにした。塩ゆでして6分目ほど火を通してから、バターと油半々をフライパンにとって、弱めの火で色がつくまで炒めます。どこかクリのような風味が素晴らしい。

Chinon
ヴィエンヌ川、ロワール川沿いの丘陵で、シノンの町を中心に作られている、「インテリ向き」とも言われたりする赤ワイン。試飲したものは、2014年とまだ若いせいもあってかタンニンがまだきつい気がしたので、デカンタに注いでしばらく置いておいた。するとカベルネ・フラン種のブドウならではの赤い果実の香りが花開いてきた。深いルビー色、まろやかでどこかスミレの味わいがするのは、シノンならではの魅力。今回のレシピのような子羊料理、あるいは子牛肉のブランケット、ロワール名産ヤギ乳チーズにも合う。(真)

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