料理で変化球を投げる難しさ。

沖山克昭さん(40歳)

chef「話すことなんてない」という沖山さんの話術に酔わされて、気づいたら3時間が経っていた。東京から、沖山さん曰く「ブラック」な時代も含めフランスのあちこちで修行して約4年前に自分の店を開くまでの20年と少しの間には山あり谷あり、いろいろなことがぎっしり詰まっている。

そんな話を聞きながら、 他人には細やかな眼を向けつつ自分の逆境を糧に生きてきたと感じさせる沖山さんにぴったりなのは、一匹狼という言葉だと思う。

お店の夜の予約帳は2カ月先までびっしり埋まっているという。「お客さんを見て料理をしたい」と店の作りを決めたからには、客の反応、テーブルの雰囲気を観察しながら出す料理を変えていく。そのために心を砕き、ほぼ休みなしに働く時間の割には実入りが少ない仕事だとも沖山さんは言う。今準備中の第2号店では蕎麦を中心に、日本を前面に出して勝負をする。それは外国人としてフランス料理、洋食で評判をとってきた沖山さんが踏み出す新たなワンステップでもある。「当たり前の料理にどう変化をつけるか」「自分の料理を知っている人をどう驚かせるか」という難題に毎日頭を悩ませている沖山さんから、また素敵に驚かせてもらいたいものだと私は思う。(海)

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ABRI

Adresse : 92 rue du Faubourg Poissonnière, 75010 Paris
TEL : 01.8397.0000
12h30-14h00 /19h30-22h00 日月定休 昼のコース26€、夜は46€