マダム・キミのシルバーラウンジ:2月1日号

東京生まれのK氏は日本指圧学校を出て、79年に来仏 。学生時代にバルセロナ大学で貿易学を学ぶため留学中、フランス人女性と知り合い、3年後に結婚し2人の子供を持ち、現在息子は東京、娘はロンドンで働く。

パリで指圧をするようになった動機は?
西欧に指圧を普及させるためにフランス語とスペイン語で6冊の解説書を書いたのですが、従来の指圧が現代人にあまり効かなくなったのを痛感し、21世紀の指圧を創作するために気功の瞑想法「小周天」を研究しているうちに心眼が開き、気の色や動きが見えるようになりました。初めは自分の気しか見えなかったのですが患者の気も見えるようになり、オーラ診断ができるようになり、伝統指圧から波動指圧への道が開けました。本来、東洋医学は予防医学で、気功の瞑想法は生命に直結した先天の気の流れを良くして健康を強化する方法ですが、波動指圧の目的は他動的に「小周天」を達成し、ストレスを解消し、病気を予防することです。

どのような患者がいますか?
現在は圧倒的にフランス人女性、カードル (幹部)や実業家が多く、ストレスで困っている人がほとんどです。指圧に関心をもっているのは上層階級の人です。音楽家や芸術家も少なくありません。60歳前後になると老後を心配する人が多いのですが、東洋医学では人間の寿命は120歳と考え、60 歳で還暦の祝いをして第二の人生のスタートを切ります。過去や未来のことに拘るより「今」をしっかり生き、悔いのない人生を送るべきで、そのためには、太陽のような愛というか、おおらかな心が必要です。

現在は独り暮らしですか?
いまはのんびりと独身生活を楽しんでいます。大版の画用紙に水墨画を描き、10年で400枚に達しました。健康法として毎日体操と散歩をしていますが、早めに歩くことが肝心です。
日本への郷愁は感じませんか?
もう両親もいないので、昔ふうの郷愁は全然感じません。一生現役でいたいです。アーティストには定年はないでしょう? TVもインターネットもなく、毎朝4時に起き、仙人のような暮らしをしています。昔の仙人は高山の庵に住みましたが、今はビルの谷間でひっそり暮らしています。