村の素朴な食堂に入り込んだみたい。 カメルーンのやさしさに包まれて。

bonpascher 冬時間に突入し、日が暮れるのが一気に早くなった。おまけにまわりは学校休暇や祝日で「バカンス」なんて言葉もちらほら聞こえる。なんだか暖かいところに行きたいなぁ、そんな願望が脳裏をよぎったら、食事による異国情緒を味わうのが一番手っ取り早い。
「世界の味」という店名が示すように、数年前にできたこのお店、当初はアフリカを筆頭に世界各地の食材を扱う食料品店だった。それが今年の8月から食事を出し始めたのである。席数は多くはないが、店内でも飲食可能。アフリカの布がかけられたテーブルのすぐ隣で、カメルーン出身のお姉さんが料理をふるまってくれる。
ティラピアという魚または鶏のもも肉に付け合わせで6€(テイクアウトなら5€ )という驚きの価格。付け合わせはプランテンバナナ、マニョック、ライス、ホウレン草などから選べる。私はティラピアにプランテンとホウレン草を合わせたところ、大当たり。アフリカや中近東で広く食されるティラピアはスズキ目カワスズメ科に属する魚。揚げてあるので、カレイのフライのように親しみのある味わいだ。そこに日替わりのトマトとタマネギのソースがかけてある。ホウレン草はゆですぎず、濃厚でも淡白でもない絶妙な後を引く味付け。その秘密を尋ねると「アフリカのスパイスが色々混ぜてあるの」とのこと。でも決してクセはなく、なじみやすい。そしてプランテンのもっちゃりした食感と甘みが加わると、なんとも家庭的でやさしい幸福感に包まれる。メインは週によっても変わるようで、この翌週はアフリカのシチューとも呼ばれる定番料理のマフェだと言っていた。
このお店は食料品店だった時からとても好感を持っていた。その理由は「人」。丁寧だとか礼儀正しいとかフレンドリーだというのではなく、ごく自然体でとにかく穏やかで人間味のある、そんな「サービス」とは違う「ふれ合い」が本当に心地よいのだ。
唯一の欠点は、表記営業時間内であっても時折ちょっぴり閉めちゃったりすること。(み)


Les Saveurs du monde

Adresse : 84 rue du Faubourg Saint-Martin, 75010 Paris , FRANCE
TEL : 07.5861.9932
アクセス : M° Château d'Eau
11h-21h, 日休