社会ラボ:誰もがアクセスできる テクノロジー La Paillasse。

ラ・パイヤスの共同設立者の一人、 マルク・フルニエさん。

ラ・パイヤスの共同設立者の一人、 マルク・フルニエさん。

 パリ2区、サンティエの問屋街にあるアソシエーション「ラ・パイヤス La Paillasse」は、誰もが無料で最新のテクノロジーに触れられる場を提供している。4年前に、生物学者など8人の科学者が
共同で設立した。その一人、マルク・フルニエさんは、「ここはみんなの研究所。Fablab [市民のための実験工房] のようなものです」と言う。実現したいアイデアがあるが技術的にどうしたらいいかわからない、人と意見交換してアイデアを深めたい、一緒にプロジェクトを行う仲間がほしい、このプロジェクトを世に出していいかどうか人の意見を聞きたい、といった人たちが来る。
 一階のオープンスペースのホールでは、教え合ったりしながらパソコンで作業する人たちがいる。ここで生物学、電気、神経科学、医学、アートなど異なる分野の人たちが出会う。異分野交流も特徴の一つだ。テキスタイルとデジタル技術を合わせて新製品を作るなどの試みがなされている。植物に刺激を与えたときに出る電気信号のグラフを映像で映し出したアート作品もここで制作された。来るアーティストには科学知識がある人が多いという。
  「自分で機器が制作できるよう、作り方の手引も公開しています」。資材はいろいろな研究所から寄付してもらい、足りないものは自分たちで作る。市販のものなら5000€する遺伝子関連機器のトランスイルミネーターも、ここなら10€と安くできる。
 地下の実験室では面白い企画が進行中だ。水槽に住む魚のフンを肥料にして、水槽の上で土なしで作物を作る装置、光とpHを調節してバクテリアから作る色素、土壌汚染を測定するドローンの制作などだ。
 パリ市とイル・ド・フランス地域圏が場所の提供などで支援している。毎週木曜は19時半から、進行中のプロジェクトを紹介するオープン・パイヤスを開催している。新しいモノ好きな人は行ってみては。アイデアは奇抜だが実現可能なものが発見できるだろう。(羽) 
http://lapaillasse.org/