モントルイユ発地域通貨「ラ・ペッシュ」

ラ・ペッシュの紙幣

ラ・ペッシュの紙幣

社会ラボ
 公式の通貨と並行して、一定地域内で流通する「地域通貨」 。日本では紙幣の形をしていない交換形態も地域通貨と呼んでいるようだが、フランスでは紙幣の形をしたものが地域通貨だ。2014年6月、イル・ド・フランス地域圏初の地域通貨がモントルイユで生まれた。「ラ・ペッシュ」はユーロと同じサイズで1€、2€、5€、10€、20€札がある。使用するには、アソシエーション「ラ・ペッシュ・モネ・ロカル」の会員になり、地域の交換所でユーロをラ ・ ペッシュに換金して、加盟店で使う。お釣りが出ないので、差額はユーロで払う。
 アソシエーションの創立者の一人、ブリジット・アベルさんは、アマチュア劇団の俳優だ。トゥールーズの地域通貨の話を劇にしたときに地元でも地域通貨を作りたいと思うようになった。同じような考えの人たち10人がコアメンバーになってアソシエーションを作った。現在、会員は240人。モントルイユ市とイル・ド・フランス地域圏の助成金を受けている。「地域通貨は投機に使われず、地域内で回ります。地元産業の存続と活性化に役立ち、雇用を存続できることが、自治体にはわかっているのです」とアベルさんは言う。広がれば、これがイル・ド・フランスの地域通貨になるという。すでに11区や20区の店からも、加入したいという話が来ている。
 使えるのは、今のところモントルイユとその周辺の食品店、ビオの店、花屋、本屋など加盟店と、エマウスなどのアソシエーション約30カ所。支払い額の2%が母体のアソシエーションに、3%が支払い者が寄付したい加盟アソシエーションに行く。貯金できないので、支払われた企業やアソシエーションもラ・ペッシュを使うようにする。余ったらユーロに換金できるが、5%が前述の寄付に回るので95%が戻ってくる。加盟店や団体が増えるほど経費を地域通貨で払える場所が増えるので、加盟企業にとっても好都合だ。(羽)
http://peche-monnaie-locale.fr

ラ・ペッシュを手にしたアベルさん

ラ・ペッシュを手にしたアベルさん