洋ナシとアーモンドクリームという組み合わせに、拍手がわく。

Tarte aux poires

先日は娘の誕生日だったので、張り切って洋ナシのタルトを作ったら、みんなから「おかわり、おかわり!」で、きれいになくなった。このレシピでは、まずナシをシロップ煮にするという手間をかけているが、面倒なら缶詰を使ってもかまわない。

洋ナシはあまり大きくないものを4個、皮をむき、二つに切り分け、芯を切り出す。これをシロップで煮るのだが、鍋に水1リットルをとって砂糖150グラムを入れ、バニラビーンズ1本分の種を加えて火にかける。沸騰したらナシを入れる。再沸騰したら弱火に落とし15分ほど煮る。そのまま冷まして半日は置いておきたいので、夜の食事用なら午前中に用意したい。タルトを焼きはじめる30分前にパソワールにとり、水気を切っておく。

次は、パイ生地pâte brisée作り。バターが柔らかくなるように、小さく切り分けて室温に置いておく。ボウルに小麦粉をとり、砂糖、塩少々を混ぜ入れる。柔らかくなったバターを加え、指先を使いながら混ぜ合わせ、全体がそぼろ状になったら、水を加え、軽くこねながらソフトボール状の玉にする。焼き上がりをさくさくっと軽い歯ごたえにしたいので、こねすぎないことが大切だ。ラップでくるんで2時間ほど寝かせておく。

次はアーモンドクリーム。バターをあらかじめ柔らかくしてからボウルにとり、砂糖、卵を加え、泡立て器でよく混ぜ合わせる。なめらかになったらアーモンドパウダーを入れ、さらに丁寧に混ぜ合わせる。

直径28センチの型にバターを薄く塗る。パイ生地を厚さ3ミリくらいの円形に伸ばし、型におさめ、はみ出た分を切りとる。アーモンドクリームの2/3を敷いたら、イラストのようにナシを並べ、残りのアーモンドクリームをナシの間におさめる。これを200度で熱くなっているオーブンへ。30分少々でパイ皮に焼き色がつきはじめたら、オーブンから出し、粉砂糖を全体に振りかける。オーブンの上段に戻し、全体にきれいな焼き色がついたらでき上がりだ。(真)

洋ナシシロップ煮:洋ナシ4個、砂糖150g、バニラビーンズ1本。
パイ生地:小麦粉240g、バター120g、砂糖大さじ1杯、塩少々、水大さじ4杯前後。
アーモンドクリーム:バター70g、卵1個、砂糖70g、アーモンドパウダー100g。

Boîtes de fruits au sirop

今回のレシピで、洋ナシのシロップ煮缶詰で間に合わせてもいい、と書いたが、スーパーにはさまざまな果物の缶詰が並んでいる。黄桃、アプリコット、パイナップル…。中華食品店に行けば、マンゴー、ライチ、ランブータン、パパイヤなどの缶詰も手に入る。最近は、「au sirop léger」と記された、シロップの糖分控えめも増えている。アプリコットや黄桃の缶詰はタルト作りに重宝するし、フルーツサラダで、ちょっと果物の種類が不足したら、缶詰のマンゴーやライチで補える。残ったシロップも注いで、レモンの搾り汁やキルシュという蒸留酒を加えると風味が増す。

Moules à tarte

タルト用の型には、ブリキ製 en fer blanc、テフロン加工製  en acier revêtu anti-adhésif、シリコン製en silicone、陶器製en porcelaineなどがある。ブリキ製は熱がよく伝わり、皮がカリッと焼き上がるが、さびやすいのが欠点。使用後は油をひくことを忘れないように。テフロン加工はくっつかないのが長所。型に包丁の傷がつかないように、少し冷まして型から抜いてから切り分けること。シリコン製もくっつかない上にしなやかなので型抜きが楽だが、クラフティのような重たいものを焼くと、とり出すときに不安定だ。陶器製は、くっつかないように、きちんとバターを塗ってから使うこと。