核のゴミ処理場反対派に 農機具を貸して起訴される

© Thierry Jacquot

 フランス北東部のビュール村には、中・高レベル放射性廃棄物の深地層処分を研究する「ムーズ・オートマルヌ研究所」がある。研究所を運営するANDRA(放射性廃棄物管理機構)は、その近くに放射性廃棄物の最終処理場を建設する予定だ。地元で農業を営むジャン=ピエール・シモンさん(57歳)は、2016年6〜7月に処理場建設予定地の森を占拠していた反対派にトラクターと家畜運搬車を貸した罪で、ANDRAから起訴された。貸したトラクターはそのときに没収されたため、以来、シモンさんの仕事に支障をきたしている。9月12日、バール・ルデュック裁判所で、検察側は3カ月の執行猶予付禁固3ヵ月とシモンさんへのトラクター返却を言い渡した。判決は10月24日。

 処理場計画に長年反対しているシモンさんは、左派系農民組合「農民同盟」の活動家でもある。農民同盟のティエリー・ジャコ事務局長は、「シモンさんは地元農民の中で唯一の反対派」と言う。12日は裁判所前に、シモンさんを支援する農民同盟と仏反核団体「核脱却ネットワーク」連絡網の人々ら約200人が集まった。シモンさんの弁護士は、農機具を貸した時は、予定地はまだANDRAの所有になっていなかったので、この裁判は無意味だという。支援者たちは、「起訴は反対派の口を封じるための脅し」と反発している。(羽)