基本をきっちり大切に、 好感度の高い四川料理。

フォリー・ベルジェール劇場に行く道の途中に、白と黒が基調の、まるで上海の新天地エリアにありそうなシックな中華のお店ができている。見た目が綺麗すぎると逆に疑ってしまうこともあるが、メニューを見ると、期待してよさそうな直感が働いた。

お昼のセットは、鶏の皇帝風、細切り豚肉の魚香ソース、回鍋肉、麻婆豆腐、豚の甘ダレ揚げ、他2品の全7種類から1つ選び、白飯か炒飯を合わせて8€。私は回鍋肉と炒飯にした。食器も盛り付けも綺麗なのはやっぱり嬉しい。白いスクエアのプレートに、炒飯、回鍋肉、そして黒酢で和えたサラダがなんとも色鮮やかで食をそそる。2〜3ミリの厚さの豚バラは、表面がカリッとしていて、噛むとジューシー。よく火の通ったネギが甘みを出し、豆豉(トウチ)のコクが効いていて実に美味。

特筆したいのは炒飯の完成度の高さ。お米、そして卵への火の通り加減がとにかく絶妙なのだ。角切りのハムも焼き目がついていて、かつふんわりして、調理に丁寧さを感じる。炒飯とはかくあるべきと言いたくなる出来だ。友人の麻婆豆腐も、時に強すぎることのある花椒の加減がちょうど良い。ビールを含むドリンク類はセットなら2€、カフェは1€だ。

食いしん坊がアラカルトでどうしても気になったTentacules de calamars(12.8€)を欲張って頼んでみたところ、これが大正解! 程よくコリコリ感を残したイカの足にクミンとゴマをふんだんにまぶして揚げた、スパイシー下足唐揚げ。夏のビールのお供に最適だ。罪づくりなほどに、箸が止まらない。

広々としていて、明るく、冷房も効いているので実に快適なのもいい。いつオープンしたのと尋ねると、なんと取材の4日前だそう。このお店、通いつめてアラカルトを網羅したい。(み)


九楼 Table Neuf

Adresse : 10 bis rue Geoffroy-Marie, 75009 Paris
TEL : 01.8389.0878
アクセス : M° Cadet / Grands Boulevards
月〜土 12h-15h / 19h-23h 日休