ベルエポックの夢幻世界が広がるミュージアム

家族三代で楽しめる場所。

今回紹介するのは親・子・孫の三世代が一緒に楽しむのに理想的な場所。ベルシー地区の旧ワイン倉庫の門をくぐればベルエポックの夢幻世界。セピア色の写真から抜け出たような移動遊園地やミュージックホールの世界が眼前に広がっている。「縁日博物館」「驚異の劇場」「ベネチア風サロン」「マジックミラーの間」「緑の劇場」と、異なるテーマで構成された、世にも珍しい予約制の体験型ミュージアムだ。

館内は薄暗くピアノや手回しオルガンの音が聞こえる。木馬、ユニコーン、ベネチア風ゴンドラ、顔出し看板、マジックミラー、象を乗せた気球、縁日のゲーム……。年代物の貴重なオブジェばかりだが、手に触れて遊べ、時には乗って楽しめる。お勧めは自転車の祖先ベロシペードのメリーゴーランド、1860年製だ。電力に頼らずとも現役で快調に動く。身長150cm以上の人がペダルを漕ぐため大人の積極的な参加が必須。ここは子供の前で格好良い姿を見せたい。ガイドさんによると、かつてドレスアップした大人が酒の勢いに任せスピード過剰気味に飛ばしていたとか。時を超え昔の人と同じアトラクションで遊べるのは愉快で不思議な心持ちがする。

美術品のようなオブジェやアトラクションは個人収集家ジャン=ポール・ファヴァン氏が半世紀に渡って集めたもの。その数2万5千点と欧州最大級。館内には修復アトリエもある。年間を通し見学会を設けるほか、多目的イベントスペースとして広く利用される。ウディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』やミア・ハンセン=ラブ監督の『EDEN/エデン』の撮影にも使われた。タイムマシーンいらずで幻想的な時間旅行ができる「Musée des Arts Forains 」にぜひ一度は足を運んでほしい。(瑞)

自転車の祖先ベロシペードのメリーゴーランド。

1時間半のガイド付き見学(要予約)は大人16€/4歳~11歳8€/4歳未満無料。
文化遺産の日と年末年始は予約なしで見学可。
日時は公式サイトで確認を。

 


Musée des Arts Forains Les Pavillons de Bercy

Adresse : 53 av. des Terroirs de France, 75012 Paris
アクセス : M°Cour Saint Emilion
URL : www.arts-forains.com