タチウオのテンプラ

 タチウオ (太刀魚)はフランス語でもsabre (刀)という。以前は、1メートル以上あるタチウオが渦巻状にされ、銀色に光りながら魚屋に並んでいたものだ。ポルトガル人の好物で、骨ごとひし形に切ってから粗塩を振りかけて焼いたものがうまかった。この魚は韓国人も大好きで、辛い煮付けが定番らしい。そのタチウオ、最近はほとんどおろし身で売られているから便利だが、おろし身こそ、信頼のおける魚屋で買い求めたいものだ。

 活きがよかったら、できるだけ細く切って、みじんに切った細ねぎやシソ、ショウガを混ぜ入れ、たたきにするのもおいしいが、ぼくは、テンプラにまさるものはない、と思う。というわけで前回の精進揚げに続いて、またまたテンプラです。

 おろし身をキッチンペーパーでぬぐって、食べやすい大きさに切り分ける。あまり大きく切ると、揚げながらひっくり返すときに、身がくずれてしまいがちだから気をつけたい。衣をつけ、ゴマ油適量を混ぜ入れた落花生油で揚げていく。カラッと揚がった衣と、ほっくり柔かく、くせのない白身のコントラストにニッコリ。

 シンプルに、塩とレモンをさっと振りかけて味わうのがいい。(真)