アフガニスタンの料理は、 穏やかさが余韻に残る味。

ソルボンヌとジュシューの間、まさに学生街の真っ只中に、鮮やかなブルーの外観が愛らしいアフガニスタン料理のお店がある。いつもちゃんと人が入っていて、店の前を通る度に気になっていた。扉を開けると、美しい民族衣装やタペストリーで飾られた店内は異国情緒にあふれている。静かな微笑みを浮かべた店主のフェロスさんに席に案内され、見慣れない料理名に目を走らせるうちに、未知のものへの期待が高まる。中央アジアに位置し、パキスタンやイランなどに囲まれたアフガニスタン。一体どのような味を育んできたのだろうか。

お昼のメニューは、前菜+メイン+デザートのセットで9,5€。友人はナスのキャビアにニンニクが効いた羊乳ソースのBandjan Lagatacを、私はナスのトマト煮込みにヨーグルトがかけられたBandjan Boraniを選んだ。キャビアのほうはサッパリと清涼感があるのに対し、トマト煮込みのほうは、キャラメリゼされていてパンが進む。メインには、私は鶏肉のケバブを、友人は子牛の煮込みを頼んだ。サフラン、ターメリックなど数種類のスパイスでマリネされた鶏肉は柔らかく、表面のグリル具合がたまらなく香ばしい。付け合わせの白いバスマティ米も炊き加減が絶妙で、ほのかに甘い香りが立ちのぼる。子牛の煮込みは、Qhaboli Palawと呼ばれ、肉は鶏肉であることも多いアフガニスタンの定番料理の1つだ。バターを加えてスパイスとともに調味されたピラフのようなライスがドライレーズン、アーモンド、ピスタチオやカルダモンなどに美しく彩られていて、トマトベースのソースを和えていただく。多くのスパイスを要する複雑な調理でありながら、どこにも尖った風味がなく、どこまでも優しい。なんとも穏やかな味わいである。

最後のデザートには、Ferniと呼ばれるピスタチオとカルダモンのプリン。バラの香りがするので、ほんのり高揚した気分で食事を終えることができる。(み)


Kootchi

Adresse : 40 rue du Cardinal Lemoine, 75005 Paris
TEL : 01.4407.2056
アクセス : M° Cardinal Lemoine
月〜土 12h-14h30 / 19h-22h30 日休